そこで、木の上でさえずっている小鳥たちのところへ弟子入りに行きました。
「飛び方を教えてください」
「むりだね。羽がないもの」
断られて、次にいったのは、ムササビのところでした。
ここでも断られて、次に行ったのはニワトリのところでした。
「飛び方を教えてください」
ニワトリは反対に、
「おれもそれが知りたいんだ」
と反対にたずねられました。
最後にいったのはコウモリのところでした。
洞窟の中でスヤスヤ眠っていたコウモリは起こされて嫌な顔をしました。
「弟子にしてください」
「むりなはなしだな」
そのとき冷たい風が吹きました。洞窟の中はひんやりしました。
「ああ、寒い。コートがほしいな。そうだ」
コウモリは傘の布を半分ちぎってからだに巻きつけました。
「これで大丈夫」
「飛び方を教えてくれるんですね」
「そうだよ、いまから食事をしに行くから、しっかりつかまってろよ」
そういって洞窟から暗い森の中へ飛んで行きました。
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