(オリジナルイラスト)
太陽の下、人は労苦するが、
すべての労苦も何になろう。
かつてあったことは、これからもあり、
かつて起こったことは、これからも起こる。
神は人間をまっすぐに造られたが、
人間は複雑な考え方をしたがる。
私の心は知恵と知識を深く見極めたが、熱心に求めて知ったことは、結局、知恵も知識も狂気であり愚かであるに過ぎないということだ。
知恵が深まれば悩みも深まり、知識が増せば痛みも増す。
見よ、どれも空しく
風を追うようなことだった。
太陽の下に、益となるものは何もない。
私は知った。
人間にとって最も幸福なことは
喜び楽しんで一生を送ることだ。
さあ、喜んであなたのパンを食べ、
気持ちよくあなたの酒を飲むがよい。
何によらず手をつけたことは熱心にするがよい。
いつかは行かなければならない陰府(よみ)には
仕事も企ても、知恵も知識も、もうないのだ。
神を畏れる(おそれる)人は、畏れるからこそ幸福になり
悪人は神を畏れないから、長生きできず
影のようなもので、決して幸福にはなれない。
すべてに耳を傾けて得た結論。
「神を畏れ、その戒めを守れ。」
これこそ、人間のすべて。
(旧約聖書 コヘレトの言葉より)
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